プレアヴィヒア遺跡はカンボジアとタイの国境、ダンレック山脈にある遺跡。元々はヒンズー教の寺院でしたが、現在は仏教の寺院になっています。アンコールワットのあるシェムリアップから、車で3時間ほど走った場所にあります。プレアヴィヒアの最大の魅力は遺跡を抜けたところにある断崖絶壁からの景色。そこからは地平線が綺麗に見渡せます。地球は丸いんだと実感できる場所です。
このページの目次
国境の遺跡 プレアヴィヒア寺院に行くことになった
プレアヴィヒア(プレアビヒア)遺跡
・シェムリアップから車で4時間のタイとの国境にある寺院
・めっちゃ遠いのでトゥクトゥクより車で行くべき場所
・プレアヴィヒアは入場する際、パスポートが必須なので持っていくこと!
・入場料は外国人は20ドルでした
・遺跡もさることながら、その先にある断崖絶壁から見る景色が最高
カンボジアのプレアヴィヒア寺院は、タイとの国境にある断崖絶壁に立てられた遺跡。現在は仏教。昔はヒンズー教の寺院でした。神聖な寺院という意味。もちろん世界遺産に登録されています。
カンボジアの遺跡はシェムリアップに集中している(アンコールワットやアンコールトムなど)のですが、そこから離れた場所にも有名な遺跡(ベンメリアが特に有名)が何個かあります。プレアヴィヒアもそのひとつ。
プレアヴィヒアは別名「天空の遺跡」と呼ばれています。遺跡を抜けた先は断崖絶壁になっていて、そこからは地平線が見渡せるそう。
今日は元旦なんですが、新年を祝って?プレアヴィヒアとコーケーのピラミッド弾丸ツアーに行くことになりました。
遺跡に行くのは今回が初め。シェムリアップに住んで1ヶ月以上経ちますが、まだアンコールワットにすら行ってません(笑)
今回はカンボジア人のシエル(ゲストハウスのオーナー)と、日本から来た夫婦と、俺と同居人の雅氏という5人パーティで旅します。元旦の朝5:00に集合し、まだ真っ暗なシェムリアップの町を出発。
まずは貸しきりのバン(運転手付き)でタイ国境へ。シェムリアップから北へ北へと向かって行きます。車(運転手付き)はだいたい100ドル前後で手配できるようです。実際ひとり20ドルぐらいの請求でした。今回はゲストハウス側で全て手配してもらいました。
旅行でプレアヴィヒアに行くときは、ゲストハウスなどで人を集めてまとめて行くか、オプショナルツアーを利用するのがベストだと思います。※前日までに予約必須。当日いきなり行こうとしても難しいと思います。
我々を乗せたベンツのバン(ハイエースみたいなやつ)は、朝のシェムリアップをちょっと異常なスピードで駆け抜けていきます。
シェムリアップを少し離れたところで朝日が上がってきました。まさか初日の出を、時速120キロでブッ飛ばす車の中で拝むとは思わなかったですねぇ…。
対向車などは一切走ってませんが、このスピードは割と怖いですねぇ。日本の高速道路のような舗装された道ではないので余計に。スーパーカブ(カンボジアではドリームという名前で販売されている)がいきなり脇から出てくるし。かなりヒヤヒヤします。
まぁ、ある程度走ると、このスピードにも慣れてきますが。みんなほとんど寝てなかったらしく、ぶっ飛ばす車の中でグーグー眠りました。
2時間程度走ったところで1回休憩。周り、ほんとになんもない(笑)
俺の同居人の雅氏が「トイレに行きたい」と草むらに入っていくと、ゲストハウスオーナーのシエルが「この辺地雷撤去終わってないからねー」と声をかけました。トイレ行くのも命懸けなんですな…。
そこから少し走ると、目的のダンレック山脈が見えてきます。ここからはずっと山道。日本では見られない景色。この赤土が東南アジアっぽい。
外国にいるんだなーと今更ながら実感します。マジで日本では見ることの出来ない景色が広がっています。
牛の大群に道を阻まれたりしながらも、プレアヴィヒア寺院の入り口になんとかたどり着きました。本来4時間かかかるはずですが、3時間ぐらいでついてしまいました。どんだけ飛ばしてんだよ(笑)
プレアヴィヒア遺跡はパスポート必須
山の麓にある受付で入場券を買います。外国人は入場料20$でした。
ここに来る時はパスポートを持ってきた方がいいですね。というか持ってこないと基本入れません。国境が近い関係で国籍確認が必要なのです。
ちなみに俺はパスポートなんか持って来ていませんでした。そんなの聞いてないし。
カンボジア人の同行者達が受付ですげームリを言ってなんとか許可を出して貰いました。クレジットカードの名前を確認して、どうみても日本人の名前だろ?的な内容でゴリ押ししたそうです。
まぁ、ここまで来て遺跡に入れないのは嫌です。交渉してくれたのはありがたいですね。
入場の受付窓口からプレアヴィヒア寺院までは、かなり距離があります。しかも山道。そういうわけで、このテンソウとかいう、サファリパークの車みたいなやつで行くそうです。
プレアヴィヒア寺院への道は、最初は普通の舗装された坂道で快適。途中からいきなり超急傾斜の山道になります。
結構ヒヤヒヤするレベルの急坂を車で無理やり上っていきます。写真撮るとかやってられないレベル。実際行くとわかるけど、マジで車で登山してる感じです。
かなりヒヤヒヤしましたが、なんとか世界遺産プレアヴィヒア寺院にたどり着きました。
いざプレアヴィヒア寺院へ 遺跡見物デビュー
ここからは歩いてゆっくり回ります。遺跡内は地雷撤去済らしいけど、ルートを外れると危険だそうです。
ほんと適当だけど、プレアヴィヒア寺院のざっくりとした地図を書いておきます。右側が入り口で左側が出口です。
タイとの国境側、遺跡の入り口にはナーガ像が鎮座しています。めっちゃでかい。迫力ありすぎ。
ナーガは仏陀を守ったり、ヴィシュヌ神の寝床になったり、仏教にも、ヒンズー教にも出てくるインドの蛇の神様。アンコールの遺跡はだいたい入り口にナーガ像があります。
カンボジア人で遺跡大好きのシエルが「プレアヴィヒアのナーガ像はパワー凄いよ!」と言ってましたが、確かに並々ならぬ迫力があります。
で、ナーガ像の下にある階段を下ると、柵の向こうはタイです。
国境付近というか、この遺跡が国境そのものなわけですな。山道上がってる時にも軍人がやたら多かったけどそういう事なのかー。
ちなみに、タイもカンボジアもお互いプレアヴィヒアは自分の国の遺跡だと譲らず、武力衝突がよく起こってたそうです。今はきっちりとカタがついてカンボジアのものになりました。
タイとの戦争の跡が残る場所
ナーガ像の先には崩壊しきった楼門があります。ここは2011年にタイと銃撃戦が起こった場所で、その時にぶっ壊れたそうです。
銃弾の痕もしっかりと残っています。リアルな銃痕とか生まれて初めて見ました。
広い石畳の道を上がって行と、左手にデッカい貯水池があります。
ピラミッドとかもそうですが、石とかどっから持ってきたんだろ?って不思議で仕方ないですねぇ…。
プレアヴィヒア寺院の内部へ
第1の楼門を超え、遺跡内部へと進んで行きます。階段の段差がかなりあるので注意。
プレアヴィヒアは、元々はヒンズー教のビシュヌ神やシヴァ神を祀る場所。現在は仏教寺院になっています。現役の寺です。
観光名所ですが、聖地なので、浮かれてギャーギャー騒いだりはしないほうがいいでしょう。「神様仏様お邪魔しております」という態度で歩くのがベストだと思います。
2番目の楼門を抜けて更に先に進んで行きます。
ここからグッと遺跡っぽい雰囲気に。彫刻もびっしり。
これが3番目の楼門です。ここから振り返ると↓こんな感じ。めっちゃ遺跡っぽい。
さらに先へ進んでいきます。ここにこういう壁画があって、こうであーでってのが分かればもっと楽しいんだろうけど、さっぱり分かりません。今回は予習もしてないし。
俺達が分かってないだけで、多分、文化的な価値のあるものがいっぱいあるのでしょう。
こことか本気でラピュタみたい。ラピュタのモデルはベンメリアらしいけど。
ここが↓4番目の楼門です。この辺から建物の崩壊っぷりが凄くなります。この先に中央祠堂があるそうです。
仕方がないので、全く知らない中国人の団体に紛れて着いて行くことにしました。団体旅行ならガイドもいるし正規のルートに出られるでしょう。旅先で迷った時はこれが一番確実な方法だと思います。
などという浮ついた気持ちを自ら戒めつつ、中国人の団体について歩いていきました。
最後の回廊から中を見ると瓦礫と化してしました。意外とこれが中央祠堂かもしれません。崩壊しすぎていて、どれが中央祠堂かさっぱり分かりません。
どこが祈る場所かも分からない状態なので、全般的に「神様仏様お邪魔しております」という態度で歩いていきます。
やっぱりここもパワースポットなんでしょうねぇ。なんかそういうのが漲ってる気がします。
最後の門を抜けて遺跡の外に出ました!結構距離がありました。体感で1kmぐらいはあった感じ。(正確には800mです)
ここでやっとはぐれた同行者たちに再会しました。これで一安心。とりあえずシェムリアップまでは帰れます。海外で迷子にならずに済みました(笑)
断崖絶壁からは地平線の彼方まで見渡せた!
寺院を抜けると…何故か猿いっぱいいます。さすが山頂。自然豊かすぎる。
この猿山をぬけると…
これが噂の「プレアヴィヒアの断崖絶壁」です!ほんとに正真正銘の断崖絶壁!柵すらない(笑)
マジで柵も何もなく、ロープのみです。コケたら余裕で天国に行けてしまう高さ。高所恐怖症の人が連れてこられた場合、さぞかし地獄でしょう。
端っこまで行くと流石に軽く死を意識します。特に立ってる状態で下を見ると手のひらに変な汗かきます。高さは500mあるそうです。
ギャグでも「ワッ!」とか言って人を押したりしてはいけません。今の所落ちた人はいないそうですが、落ちたら確実に死にます。
しかし、景色は確実に素晴らしいですねぇ。地平線が見渡せるのは初めて見た気がします。
この断崖絶壁の手前にお祈りするとこがあります。みんな線香あげて祈っているので、俺も祈りの行列に並んでみました。
順番が来ましたが、やり方が分からず「どうすんだこれ?」みたいな顔をしていたら、さっきのチャイニーズ団体の若い女子が中国語とボディランゲージで教えてくれました。何を言ってるかはさっぱり不明ですが気持ちはありがたいですね。
線香を捧げて、しっかりと祈っておきました。因みにここで祈った個人的な事は3ヶ月後に成就しました。
こうして、我々は無事に遺跡デビューを果たしました。思ってたより楽しいかな。なんだかんだ、いい初詣になったと思います。
プレアヴィヒア遺跡に別れを告げ山を下ります。下山してから、とりあえず食堂で昼飯を取ることにしました。そう言えば朝から何も食べてなかった…。
カンボジア版生姜焼き。味はまぁまぁ。けっこー好きな味。
カンボジアは英語が通じる国!通貨もUSDが普通に使えます(笑)
クメール語というカンボジアの言語もありますが、これはカンボジア人同士が話す時に使ってますね。外国人と話す時は、だいたいみんな英語を話します。
東南アジアはヨーロッパからの旅行者が多い場所ですが、だいたいみんな英語でコミュニケーションしてました。
クメール語は教材も少なく、かなり難解なので、まずは簡単な英語を覚えて行くといいと思います。旅行で行くときは、簡単なフレーズを覚えるだけでも困る回数が激減しますね。
旅の英会話伝わるフレーズ集 この本は旅行でよくあるシーンのフレーズばかりなので、使いやすいはず。カタカナでの読み方も書いてあるので、分かりやすいと思います(カタカナ読みでもギリギリ通じる場合が多い)。
もしくは、ポケトークなどの翻訳機があると便利だと思います。これは買わなくても、レンタル出来るので手軽ですね!
ポケトーク
Wi-Fiなしで126の国や地域ですぐ使える!
さて、次はコーケーのピラミッドを見に行きます!
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